女将のゆみこです。

暑い夏を涼しく過ごす先人の知恵「納涼床」

鴨川沿いにある「鶴清さん」に行って参りました💕

さてさて、鴨川の納涼床は「床(ゆか)」と呼び、
貴船は「川床(かわどこ)」と呼ぶのが習わしだそうですが、

なぜ??

日経新聞さんに聞きました💦

『ゆか』という呼び方は高さを意識しているそうです。
鴨川沿いの納涼床は川面からは3メートル近く離れた「高床(たかゆか)」なので

「床 -ゆか-」と呼ぶそうです。

私が行ったのは鴨川なので、
「川床 -かわどこ-」ではなく「ゆか」と呼ばないといけないそうです💦

また、同志社大学文学部の山田和人教授によると

鴨川の納涼床の歴史を見ると
江戸時代には、すでに床(ゆか)と呼ばれていたようです。

当時の鴨川は現在より川幅が広く、
四条付近には川の中央に大きな中州があり、
1669年、両岸に石垣を積む護岸工事が施され、
それ以降、芝居小屋などが周囲に集まるなどして栄えたそうです。

祇園祭のころには中州の中心に見せ物小屋などが建てられるようになり、
祇園のお茶屋さんが川辺に長いすのような床几(しょうぎ)を
床のように敷き詰めて涼める場所をつくったのが、納涼床の起源だそうです。

江戸初期の文献には「床(ゆか)」という表現が用いられ、
江戸中後期には「日本一の夕涼み」の名所となったそうです。

なるほど〜

では「京の奥座敷」と呼ばれる貴船はというと、

貴船は京都からみて地理的に奥まった所にあるため、
『床の間』の『床(とこ)』にちなんだらしいです。
床の間には神様がいるとされ、貴船神社をそれに見立てたようです。

貴船で納涼床が始まったのは大正時代頃だそうで、
鯖(さば)街道の道中で洛中まで残り約10キロメートルの地点の休憩場所として
お茶や料理を出したのが始まりとされています。

鴨川と差異化するために、貴船では別の呼び方にしたとの説もあるそうです。
どちらにせよ、夏の暑さの対処法として、
先人の粋な計らいには感謝ですね。