次第に夏が近づいてきて、新緑が眩しく爽やかな風が吹く五月晴れの季節、
現代の暦では5月5日ごろになります。


立夏から秋分の前日(8月6日ごろ)までが歴の上では夏です。
夏の語源は「暑-あつ-」の音が「なつ」に変化したものと言われています。
また、5月5日は端午の節句、鯉のぼりの風習は江戸時代からあったようです。
菖蒲湯に入り、柏餅や粽を食べます。

柏餅をこどもの日(端午の節句)に食べるようになったのは、
柏の木は新芽が出るまで古い葉が落ちないため、そこに子孫繁栄や家の存続の願いが
こもっています。

端午の「端」とは初めのことで端午とは月の初めの午の日のことをいいます。
本来は旧暦五月初めの午の日が端午の節句でしたが、「午(ご)」を「五」という音にかけて
後に五月五日の「五」の重なる日が端午の節句とされました。

陰陽五行説では、数字の奇数は陽、偶数を陰とし、中国では、この日は陽の気が強すぎる悪日とされ、
古くからこの日には菖蒲を浸した酒を飲んだり、菖蒲を入れた湯に入るなど穢れを祓い清めていたようです。

日本では、この時期は田の神様を迎えるために田植えをする早乙女が菖蒲や蓬で葺いた屋根の下にこもって
穢れを払い清めてから田植えを行っていました。

菖蒲や蓬を屋根に葺き、ちまきを食べ菖蒲湯に入るなどの中国伝来のしきたりは、
現在でもそのまま行われています。

鎌倉時代には、「菖蒲」が「尚武」の音に通じるため、武士の間にも盛んになり、
江戸時代では、後継の男の子の健康と出世を祈る男の子の節句へと変わっていきました。

鯉のぼりは、健康で健やかな成長と立身出世を願う子どもに対する親の願いや思いが込められています。また、中国の故事「登竜門」日本の「鯉の滝登り」として知られていますが、中国の山奥には登りきると竜になれるという大きく流れの早い「竜門」という滝があり、たくさんの魚が竜になることを目指し登ろうとしましたが、唯一登りきった魚が鯉で、竜になり天へと昇っていったそうです。皇帝の象徴である竜になるということで、立身出世を想像させることから、鯉のぼりは縁起物として飾られるようになりました。

4月から始まった賢者の教養茶論では、今の季節に合わせた心と体の整え方をお伝えしております。

ライン公式 賢者の教養茶論

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