女将のゆみこです。
前回は席次についてお伝えしました。
上座は入り口から一番遠い所
下座は入り口から一番近い所でしたが、
そのお部屋で一番くつろげるところは
どこかな?と考えることが大事と
お伝えしましたね。
その他、左上位・メンファーストなど
様々な決まりごとがありますが、
それは講座内でお伝えするとして
今回は和食の楽しみ方です。
和食の楽しみ方の一つに
季節感を味わうというものがあります。
四季がはっきりしている日本だからこその
楽しみ方です。
お料理はもちろんのこと
部屋のしつらえ、食器、花など
四季折々の楽しみがありますね。
料理に関しては、
その時期の旬のものだけでなく
走りといって少し季節より早い食材を用いたり、
また名残といって、過ぎ去った季節の食材を用いたりします。
大体、走り2割・旬6割・名残2割を取り入れ、
3つの味わいを表現するのですが、
まさに、これこそが和食ならではの
季節の移ろいを味わうということです。
新しい季節の訪れを今か今かと待ち望み、
今の季節をめいいっぱい楽しみ
そして、去り行く季節を惜しみながら、
来年また来てくれることを心待ちにして、
命ある食材を味わいつくす。
「いただきます」とは
私の命を生かすために
あなた(食材)の命をいただきます。
だから、
ありがとう。
自然に感謝がわいてくるのです。
季節ごとに私たちを楽しませてくれる食材にも感謝
その食材を採って運んでくれる人にも感謝
その食材を調理してくれる人にも感謝
一緒に食べてくれる人にも感謝
全てに感謝出来るのです。
和食を通して季節を味わうとともに
感謝する心も一緒に味わっていただけると
嬉しいですね。