穀雨は「種まきや田植えの時期に降る雨」のことです。
この時期の雨は「百殻春雨(ひゃくこくはるさめ)」とも呼ばれており、江戸時代に太玄斎(常陸宍戸藩の第5代藩主松平頼救)が記した暦についての解説書「暦便覧」において「春雨降りて百穀を生化すればなり」と記されています。この点からも穀雨が種まきの際にどれだけ重要視されていたか伺えます。
この時期になると柔らかく暖かな雨が降り、田畑を潤します。変化の多かった気候も安定し、種まきにもってこいの季節です。
また、穀雨は春の季語にもなっており、あらゆる穀物を潤し育てる恵の雨と考えられてきました。
昔は穀雨を目安として、農作業の準備が行われました。