先日、和食のマナー講座ではなく、洋食のマナー講座を開催しました。
今回も本当に女子力の高い素敵な方々がご参加くださいました。
皆さん、一度きちんとしたマナーを学びたいとは思っていたが、
今まで機会がなかったとのこと。
マナー講座がたくさんある中で、私のマナー講座を選んで下さり嬉しい限りです。
私は和食店の女将です。
何故洋食のマナー講座を?と思われるかもしれません。
しかし、あの孫子も兵法書で「彼を知り己を知れば百戦殆からず」とおっしゃっています。
和食のマナーについてよく知っていても、それだけではダメだという事。
和食と洋食のマナーの違いは文化の違いもありますが、
根本的な違いは島国と陸続きの地形の違いだと思います。
この辺は講座内で詳しくお伝えしました。
また、洋食に和食の要素が取り入れられていることなどをお伝えすると、
みなさん目からうろことおっしゃいます。
例えば、フランス料理のコースの初めに出てくるアミューズブッシュと呼ばれる一口前菜。
これは、1970年に日本の会席料理の先付けからヒントを得てフランス料理に取り入れたそうです。
「一口のお楽しみ」と可愛い名前をつけられて・・・
前菜に入る前の期待感を持たす役目を果たす「先付け」が愛おしくなりますね。
また、マナーにはフランス式やイギリス式がありますが、
フランスとイギリスはずっと仲が悪かったので、
お互いのすることの反対をしていたというだけなら、
何だか、ただの子供の喧嘩のよう。
フランスは曲線美を大切にする文化
イギリスは直線美を大切にする文化だという
文化の違い価値観の違いを知ると、
同じ料理を食べるのにもマナーが違うのは納得できるはず。
それはスープを頂くときや食べ終わった時のカトラリーの置き方に表れ、
カトラリーの装飾の仕方にも表れています。
そして日本に洋食のマナーが入ってきたときは
イギリスとフランスお互いの国の文化を尊重し、いいとこどりをしているのです。
そういう背景を知ると、マナーに迷いがなくなります。
マナーとは相手を思いやる心を形で表すことです。
和食も洋食も作り手の想いは一緒、どうすればお客様に喜んでいただけるかに、全神経を集中させます。
お客様が喜んで下さればマナーが出来ていなくても嬉しいものですが、
マナーが出来ていると、一緒に来られたお連れ様や料理人の事、
サービスをしてくれる人にまで、配慮が出来る様になります。
やはり、一緒に来たいな、また来ていただきたいなと思われるのは、
マナーが出来ている人なんですね。
今回お店を貸し切りにしてくださった北浜のレストランユニックの中山シェフとお話ししたときに、
お客様が食べやすいように見た目だけでなく食べやすいような盛り付けをしています。とのこと
マナー通りにナイフとフォークを入れるとその心遣いがわかります。
やはり私の使命はマナーを通して料理人さんの想いを伝えることだなと改めて思いました。
次回は和食のマナー講座を開催します。
日程
7月29日(日)残席1
8月25日(土)満席
10月21日(日)残席4
11月10日(土)残席6
各日12:30~15:30
もちろん料理は大将の心のこもった料理が10品
昔の人の知恵のすごさや想いを味わってみませんか?