女将の裏野由美子です。
前回はお箸の格付けランキング一位の利久箸についてお伝えしました。
今回は第二位の天削げ箸です。
当店は、この天削げ箸を使っています。
格からしたら2番目ですね。
名前の通り
お箸の天(持ち手の方)を斜めに削った割箸です。
何故斜めに削っているのかというと
これも、削っている方は使わないという意味です。
天を削いだ形は、
神社の屋根に設けられている千木を形どっており、
これも、神様と共に天の恵みを頂く
「神人共食」を象徴しているといわれています。
次は元禄箸です。
何故元禄かというと、元禄時代に幕府が財政窮乏のため、
金の量を減らして改鋳した小判を作ったそうで、
質の悪いその小判を元禄小判と呼んだそうです。
元禄箸は四つの角(面)を取って小判型にし、
割れ目に溝つけて木の分量をそれだけ減らしたことから、
元禄小判のように、木の量を減らしているというところから
元禄箸と呼ばれるようになったそうです。
しかし元禄箸は、
割箸の四つの角(面)を削って滑らかにして
食べやすいようにしているだけでなく
割れ目に溝をつけて割りやすくするように
加工工程が多くあるので、
元禄小判のように粗悪品という意味ではないので、
勘違いしないでくださいね。
最後に丁六箸です。
中溝も四方の面取りもされていない一般的な割り箸。
丁度六寸(約18セントメートル)の意味もある。
最後に丁度六寸というのが出てきたので、
お箸の長さについてもお伝えしておきますね。
お箸には九寸・八寸・七寸・六寸があり、
1寸=3センチなのですが
割箸の場合は実物の長さはそれぞれ1寸ずつ短くなっています。
なぜかは不明です(誰かご存知の方は教えてください)
祝箸は末広がりと縁起を担ぎ八寸を用います。
九寸は会席料理や高級和食店で使います。
九寸利久箸や九寸天削げ箸など
八寸は一般的な長さで一番ポピュラーです。
六寸・七寸は折箱などのお持ち帰り用に使用したり、
コンビニでは最後に出てきた丁六箸を使っていますね。
ですので、
お家でのおもてなしには、
出来れば8寸以上の天削げ箸や元禄箸を
お出しするのがいいかなと思います。
他にも色々な種類のお箸がありますが、
なんと農林水産省のホームページにお箸の色々が紹介されています。
国産の「割り箸」が健全な森林づくりに役立つとも言ってます。
良かったらご参考までに
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1605/spe2_01.html
お箸についてはお伝えしたいことが多すぎます。
お箸の国 日本といわれるだけありますね。
次回はお箸のこんな使い方はダメですよ!
何故?ダメなの!
というお話をします。
今回もお付き合いいただき
おおきに~