女将のゆみこです。

前回、前々回と和食のマナーを学ぶ目的についてお伝えしました。

今回からは、いよいよ

会席料理の基本の「き」をお伝えしていきたいと思います。

 

実際の和食のマナー講座では、

◆席次のルール

◆和食の楽しみ方

◆日本料理店での食事作法

◆食事中に気をつけること

◆会席料理の流れ

の順番でお伝えしております。

 

私が、このように「マナーが大事マナーが大事」と言っているので

お客様から、マナーがちゃんとできていなかったら

怒られるのではないか、店にいけないのではないか?

というご意見をいただきますが、

 

当店は、

逆にマナーなんて関係ない(あかんやん・・・)

気軽に立ち寄れる和食のお店ですよ~

他のお客様にご迷惑をおかけしないというルールさえ

守っていただければ、

皆さんのお家の応接室だと思ってご利用ください。

(応接室というところがみそです!)

和食のマナー講座はあくまで、

料亭で頂く会席料理のマナーをお伝えしています。

居酒屋には居酒屋のマナー(ワイワイ楽しく)

立ち飲み屋では立ち飲み屋のマナー(混んできたらダークダックス・・・古い・・)

がありますので、逆に立ち飲み屋で、会席料理のマナーをすると

みんなから驚かれます^^

 

和食のマナーは相手に恥をかかせない事なので、

まずは一番上の食事の基本のマナーを学べばすべてに応用がききます。

ということで、

今回は

料亭に入ったら

まず、草履(靴)を脱ぐところからお伝えします。

 

まず、草履(靴)は入船で、そのまま上がります。

はい、いきなり入船って何?ですよね。

船が港に入るとき、

船首を陸側に向けてそのまま入ることを入船(いりふね)といいます。

また、逆に船首を海側に向けることを出船(でふね)といいます。

 

ここから、玄関から入って靴を脱ぐ際、

入ってきたそのままの向きで上がる(つま先が部屋側)ことを

入船といいます。

 

そしてお家などでは、靴をそのままにせず、

玄関を上がり、靴の向きをかえ、出船状態にそろえるのがマナーなのですが、

料亭など、下足番(お客様の靴を収納する係の人)がいる場合は、

入船で上がり、あとは下足番の方にお願いします。

たまに、下足番の方にお願いせず、自分で靴とそろえられる方がいらっしゃいますが、

それはその人のお仕事をとる行為になるので、マナー違反です。

下足番の方は、プロなので「靴のにおいなどで、その方の体調を当てたりするそうです」

凄いですね。

なので、靴を入船で脱いだら、「お願いします」や「ありがとうございます」と

一言お声をかけてあとはお任せしましょう。

 

以前、禅僧の方とお話した時、修行の一つで、

みんなが脱ぐ草履をだれの草履かちゃんと覚えておき、

帰るときにその人の草履を出さないといけないというのがあり、

大変なんですよ!とおっしゃっていました。

 

その時ふと、豊臣秀吉のことを思い浮かべました。

秀吉も下足番から天下を取ったんだなぁ~

 

大将と話をすると、出船精神というものがあり、

いつでも確実に迅速に行動できるよう

準備を怠らないようにしようとする精神のことだそうです。

靴の脱ぎ方ひとつでも深いですね。